この恐怖に、「参加」してはならない。
本記事はホラー映画『ズーム/見えない参加者』の作品情報、あらすじ、感想と評価、おすすめポイントを紹介しております。ネタバレ?それはとどのつまり主観の相違です。
作品情報
原題 | Host |
製作 | 2020年/イギリス |
レイティング | G |
上映時間 | 68分 |
監督 | ロブ・サヴェッジ |
出演 | ヘイリー・ビショップ ジェマ・ムーア ラディーナ・ドランドヴァ キャロライン・ウォード エマ・ルイーズ・ウェッブ エドワード・リナード |
あらすじ
新型コロナウィルスの猛威によってロックダウン中のイギリス。親しい友人たちと会えるのもZoomの中だけ。退屈しのぎに霊媒師を招き、Zoomを介して死者と交信する交霊会を開いたヘイリーをはじめとする仲間たちだったが、やがてそれぞれの部屋で不可解な現象が起こり始め、彼女らの背後に恐ろしい「何か」が迫ってくるのだった……。
感想と評価
ロックダウン中のイギリスを舞台に、遊び半分でZoom交霊会を開いた男女6人仲良しグループが、至らぬHostによって招かれざるGuestの怒りを買う姿をPC画面上のみで描いた、Web会議ツール「Zoom」を題材とした新感覚心霊ホラーです。
「新感覚ホラー」と紹介はしてみたものの、PC画面上のみで進行するホラー、スリラーとしては、先例としてすでに『アンフレンデッド』シリーズや『search/サーチ』などが存在しており、新感覚というほどの斬新さは正直ございません。
PC上のガジェットを駆使した演出も先例のほうがはるかに上で、本作での活用ガジェットは本当にZoom一本に絞ったある意味潔さ、ある意味手抜きでしたし、コロナ禍におけるロックダウンが設定として活かされていないのも残念なところ。
「ほなほかに何があるねん?」と問われましても、「いやほかには何もおませんねん」と答えるしかすべはない、Zoomの中で霊が暴れちゃうだけの映画なのですが、それが逆に功を奏したか、ほかに何もないがゆえにあるものだけに集中できた「意外と観ていられる映画」です。
特筆した「何か」は何もありませんが、PC画面上で謎の悪霊がアグレッシブに襲い掛かるただそれだけの映画としては及第点で、予算の都合も逆手に取ったはっきり見えそうで見えないチラリズムも良い塩梅。
ただ悪霊のバックボーンが見えなさすぎるのはあまりにも雑な味付けで、もうちょっと多少の塩でも胡椒でも振りかけてほしかったもんですし、エンディングのオマケ映像も完全に頼んではない不要なるデザート。
上映時間68分、本編は60分足らずといったササッとかき込める立ち食い蕎麦的カウンターが良かったのですから、ここは最後まで余計なものはそぎ落とした安い早いで勝負してほしかったですね。
でもね、でもね、私の趣味は月見なので、悪霊の意味付けとして生卵のひとつぐらいは落としてほしかったと思うわけよ♡
恐怖度:
グロ度:
面白さ:
総合評価:凡作
おすすめポイント
DVD&Blu-ray
VOD/動画配信
『ズーム/見えない参加者』が配信されているVODはこちら(2021年4月現在。最新の配信状況は各公式サイトにてご確認ください)。
予告編動画
(C)Shadowhouse Films and Boo-Urns 2020