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ザ・チャイルド(1976)

映画『ザ・チャイルド』(1976)の画像

これは―SFでも小説でもない現実に起りうる恐怖だ!

前置き

本記事では映画『ザ・チャイルド』(1976)の作品情報、あらすじ、感想と評価、おすすめポイントを紹介しております。ネタバレ?それはとどのつまり主観の相違です。

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作品情報

原題¿Quién puede matar a un niño?
Who Can Kill a Child?
製作1976年/スペイン
レイティングG
上映時間112分
監督ナルシソ・イニバエス・セラドール
出演ルイス・フィアンダー
プルネラ・ランサム

あらすじ

スペインへとバカンスにやって来た、イギリス人生物学者のトムと妊娠中の妻エヴリン。ふたりは街の喧騒を離れて沖合の小さな島へと向かうのだが、彼らがそこで目にした光景は、子供たちが嬉々として大人を襲い、惨殺していく地獄絵図だった……。

感想と評価

スペインの美しい孤島を舞台に、天使のような子供たちがその可愛らしい手に思い思いの武器を持ち、小汚い大人たちを殺して殺して殺し尽くす恐怖を描いたスペイン製のオカルトホラーです。

レンタルにはないし、DVDは廃盤でバカみたいな高値で取引されてるしで、どれだけ観たくても容易には観ることが叶わなかった幻のカルトホラーが、「allcinema SELECTION」でまさかの4KリマスターBlu-ray化されるという歓喜の事態が発生し、小躍りしながらポチってしまいました。

で、さっそくポチッた感想ですが、こちらの上りに上がった期待値を軽やかに超えてくるなんとも邪悪な映画でして、わたくしうれしくなっちゃいましたね♡

その邪悪さは冒頭からすでに発揮されており、ここで映し出されたある記録映像の数々からして非常に恐ろしく、思わず目をそむけたくなっちゃうのですが、実はこの映像群こそが肝であり、ここに本作の答えがすべて提示されているといっても過言ではありません。

続いてある種の観光映画のように、イギリス人夫婦がスペインの街をブラブラする光景が映し出されるのですが、この美しい観光映画の裏側にくすぶる不穏さがまた絶妙でして、奥さんが妊娠中なのもそれに拍車をかけており、これが最後にはとんでもない伏線として機能してくるんですよね。

そして夫婦が辿り着いた孤島で体験する邪悪きわまりない地獄絵図。

理由も原因も不明だが、笑顔で大人へと近づき、隙を見てぶん殴り、ぶっ刺し、キャッキャッキャッキャと楽しそうに大人をぶち殺していく子供の無邪気さと残酷さが見事に描かれており、そのおぞましさはまさに素敵な地獄絵図。

そんな可憐かつ邪悪な子供たちが「群れ」を成している構図は、どこかヒッチコックの『』を想起させるなぁって感じで観ていたら、やっぱり『』へとオマージュを捧げた作品だったようです(Wikipedia調べよ)。

子供たちが大人を襲い出した理由も原因も不明なのはそのためで、それゆえに得体の知れない恐怖と邪悪さを感じるのですが、そのヒントらしきものは冒頭の記録映像に示されており、つまりこれは邪悪な世界に対する弱き者たちの反逆なのですよね。

原題の意味は「誰が子供を殺せるのか?」であり、確かにそのとおり一線を越えるか越えないかの境界は非常にスリリングな人の倫理なのですが、越えてしまえばあとは雪崩式。

そんな邪悪なこの世界を思わずにはいられない幻の傑作カルトホラー『ザ・チャイルド』、どうしても観たい方は在庫がなくなる前に早めの購入をおすすめしますよ。

あとで泣いても知らないからね♡

HORROR-BAKKA的評価
5.0
世間様の評価(Filmarks調べ)
3.5

おすすめポイント

  • 冒頭のとある記録映像はただそれだけで恐ろしい我々の現実なのだ!
  • どこからともなく現れる子供たちの「群れ」としてのたたずまいが、監視者のようであり告発者のようでもあり、まあとにかく恐ろしいのだ!
  • でも子供って実際のところ、大人にとっては無邪気で残酷でホント意味不明な存在なのよね♡

DVD&Blu-ray

予告編動画

『ザ・チャイルド 4Kリマスター45周年特別版』Blu-ray用トレイラー WHO CAN KILL A CHILD?

(C) 2008 Video Mercury Films S.A.U