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ファイナル・デスティネーション

ホラー映画『ファイナル・デスティネーション』の画像

あなたはいつ死にますか

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本記事はホラー映画『ファイナル・デスティネーション』の作品情報、あらすじ、感想と評価、おすすめポイントを紹介しております。ネタバレ?それはとどのつまり主観の相違です。

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作品情報

原題Final Destination
製作2000年/アメリカ
レイティングG
上映時間97分
監督ジェームズ・ウォン
出演デヴォン・サワ
アリ・ラーター
カー・スミス
ショーン・ウィリアム・スコット
クリステン・クローク
アマンダ・デトマー
チャド・E・ドネッラ

あらすじ

パリへと修学旅行に向かう直前、自分たちが乗った飛行機が爆発、墜落する夢を見たアレックス。錯乱した彼に巻き込まれて飛行機を降ろされることになった7人の男女。しかしその直後、アレックスが見た夢のとおりに飛行機は爆発し、辛くも死を免れた7人だったが、それ以来、自分たちの周りに居座り続ける死の影に怯え続けることになるのだった……。

感想と評価

予知夢によって死を免れた7人の男女が、絶対に死のシナリオの改竄は認めない頑固で律義な死神によって、永遠にその命を狙われ続ける恐怖を描いた、「死の運命」を殺人鬼に見立てた新世代スラッシャーシリーズの記念すべき第1作目です。

監督はシリーズ第3弾『ファイナル・デッドコースター』でもメガホンを取ったジェームズ・ウォンで、主演は『388』のデヴォン・サワ、共演には『バイオハザード III』のアリ・ラーター、『ブラッディ・バレンタイン 3D』のカー・スミス、『キャンディマン』のトニー・トッドなど。

ハロウィン』『13日の金曜日』『エルム街の悪夢』など、主に1980年代に隆盛を極めたスラッシャー映画でしたが、1990年代に入る頃にはすでにブームは過ぎ去り、『スクリーム』なんかでメタ的なネタとして扱われる有り様でしたが、2000年に登場した本作が新たなスラッシャー映画の地平を切り開き、後続の躍進をうながした功績は非常に大きかったと思います。

本作がエポックだったのは、実体のない運命としての「死神」を殺人鬼に設定した点で、姿のない迫りくる死の影が新たな恐怖のかたちを生み出しておりましたし、定められた死の運命からなんとか逃れようとする、殺人鬼との対峙の仕方も新たな戦いの構図で、マンネリ化したスラッシャー映画に新たな息吹をもたらしたと評価して差し支えないでしょう。

とりわけ死神が描く死のシナリオ、生贄どもをいかにして死へと至らしめるかのあの手この手が秀逸で、実力行使に出られないぶん、ピタゴラスイッチ的な連鎖運動によって、静かに、着実に、段階的に、死をデザインしていく過程が芸術的なまでに美しいのですよね。

そこへと至るまでの不吉な予感、予兆、不穏な空気の演出も素晴らしく、実はホラー映画の真骨頂とは、事が起こるまでの前段階なのだということがよくわかります。

結果としての人体破壊も確かに重要なのですが、メインをより際立てる前菜やスープなども含めたトータルデザインこそが命であり、本作の死神シェフによる「死のフルコース」はまさに美味な至福の時間でありました。

続編ではただの死体大量製造映画と化していくものの、この第1作目ではいかにして運命にあらがうかの謎解き的な醍醐味もありますし、死神のトラップに負けまいとする若者たちの悪あがきも気持ちがよく、両者ともに応援したくなるのですよね(死神もね)。

スラッシャー映画の常として、シリーズ化が進むにつれて堕落していくという既定路線を歩んでいくことにはなるのですが、本作と第2弾の『デッドコースター』だけは掛け値なしの傑作ですので、未見の方は是非ともこの2作だけでもご覧あれ。

HORROR-BAKKA的評価

恐怖度:3.0
グロ度:3.0
面白さ:4.0

総合評価:B

おすすめポイント

『ファイナル・デスティネーション』のおすすめポイント
  • 死の前兆、予兆、不吉な予感が訪れる瞬間、とりわけジョン・デンバーを聴き逃すな!
  • 自分の書いた脚本は絶対に書き直さない、芸術家気質な死神が描く死のデザインの数々を堪能せよ!
  • さまざまな運動の連なりの先に現出するピタゴラスイッチ的な死の瞬間をなんとか先読め!

DVD&Blu-ray

VOD/動画配信

ファイナル・デスティネーション』が配信されているVODはこちら(2023年1月現在。最新の配信状況は各公式サイトにてご確認ください)。

予告編動画


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